正社員やアルバイトなど企業から直接雇用されて働いている場合、一般的に働く期間は決められておりませんが、派遣社員のように派遣会社に登録し派遣会社から派遣先企業へ就業する非正規間接雇用で働いているとあらかじめ働く期間を定められている場合があります。
派遣社員の場合は派遣契約期間と呼ばれるものがあり、契約期間が満了したら就業が終了することもあれば、2か月~半年など単位を決めて就業し期間が満了したらその都度契約を更新することもあります。
自身の契約更新のことや契約終了時どのようなことをしたらいいのか見ていきましょう。
派遣契約期間とは?
はじめにお伝えしたように派遣社員として働く際はあらかじめ働く期間が決められていることがあります。この時の派遣契約期間とは派遣先企業へ就業できる期間であり、期間が満了したときは期間を更新したり、別の派遣先企業への就業を希望することができます。
派遣契約期間を満了しても同じ派遣先企業で働くことができるのかについては働く前に派遣会社へ確認をしておきましょう。
契約満了と契約解除と更新
契約満了とは
例えば派遣契約期間が2024年1月1日~2024年3月31日の場合、派遣社員は2024年3月31日をもって期間満了を迎えます。契約が更新されなかった時は契約期間は2024年3月31日をもって終了し、更新をする場合は契約満了日翌日の2024年4月1日~2024年6月30日まで派遣契約期間が延長されます。
派遣先企業は派遣社員の契約を更新しない場合は契約期間が満了する30日前にはそのことを予告しなければなりません。
契約解除とは
派遣就業期間は法的に交わされた契約であるため、派遣社員は派遣期間満了日までは原則就業しなければならない とされています。
しかし介護や育児といった家庭の事情や事故・病気等やむおえない理由が発生し契約満了まで就業を続けることが困難になった場合どうすればいいのでしょう。
派遣従業員は雇用されている派遣会社の担当者へ事情を説明してください。その際なぜ辞めたいのかを明確に伝えるようにしましょう。
事情を説明する際は代わりの人材の確保や引継ぎ期間も必要になるため終了希望日の1か月以上前に申し出をするのが望ましいです。
その後、説明を受けた派遣会社が派遣先企業へ状況の説明をし、派遣先企業から了承を得ることで契約の解除をすることができます。
ただし、契約解除をしてしまうとその履歴が残ってしまいますし、派遣先企業からの印象も悪くなってしまいます。
後々の仕事紹介で不利になってしまうこともあるので本当に特別な理由でない限りは契約満了で退社をするようにしましょう。
更新とは
派遣契約期間の満了を迎えた後でもおなじ部署で継続して働く場合は契約を更新・延長をして就業することができます。
契約期間内で覚えた業務やスキルを活かして同じ派遣先企業で長く勤めたいと思う方は少なくないですよね。
しかし、労働者派遣法では同一の派遣社員が一つの組織単位で継続して就業できる期間は3年までと決められていますので、派遣社員として働くことができるのは3年間となります。
例えば、派遣社員Aさんが派遣先企業(B社)の製造部に派遣された場合、Aさんは派遣社員としてB社 製造部に3年を超えて働くことはできない、ということになります。
ただし、同じ事業所で3年間派遣社員として働き続けた場合には、労働者派遣法改正法の施行に基づいて、派遣元企業に就業を継続することを希望することができます。
ここでは基本的ないくつか方法を紹介します。
① 派遣会社から派遣先企業へ当該派遣従業員を直接雇用するよう依頼をする
この場合、派遣先企業へ直接雇用されるため派遣社員ではなくなります。
しかし、直接雇用されるからと言って必ずしも正社員になれるというわけではないので雇用形態については確認するようにしましょう。
② 別の部署へ異動する
先ほど例で述べたように派遣社員AさんはB社 製造部に3年を超えて働くことはできませんが、B社 管理部へ異動した場合は引き続き働くことができます。
③ 無期雇用となり引き続き派遣社員として働く
無期雇用転換ルールを使い、派遣会社と無期雇用派遣契約を結ぶことができます。派遣元企業と派遣会社の契約が続く限り、同じ職場で長期間働くことができるようになります。
まとめ
派遣のお仕事は、あらかじめ「契約期間」が決められていて、契約期間は、派遣先企業・仕事内容によって異なります。
派遣会社は契約期間が終了するおよそ1ヶ月前に、派遣先企業へ期間満了で終了をするのか、更新・延長をするのかの確認を行います。その後、派遣会社と派遣先企業間での合意を経て、派遣会社の担当者から通知がされる流れとなります。
契約満了となると不安に思う人もいるかもしれませんが、期間が決まっているからこそ本当に今の仕事が自分に合っているのかを見極めることができます。
また、仕事内容が合わなかった場合は延長をせず、別の派遣先企業で新しい仕事をすることができ、新しいスキルを獲得できますし、別の会社で正社員登用されるチャンスがあるかもしれません。
新たなキャリア形成の選択肢が増えたととらえ、いろんな可能性を模索してみましょう。
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